Sunday, November 14, 2010

義父のおもいで。(えっと、前回の訳です)

「ホーキンス・リバー」っていう7チャンネルのドキュメンタリーを見ていたの。その番組で、4人の男性による初めてのフランクリン・リバーのカヌーでの横断の様子をちょっとだけ見せていたのね。(その中の1人がウチのダンナ様のお父さん)
番組は(オーストラリアの)「緑の党」ボブ・ブラウンの続ける、水力発電開発への反対運動に関するものでもあったのね。

個人的にはワタシは「緑の党」(オーストラリアの政党で、環境問題に強い発言力をもっている)の大ファンではないけれど、ボブ・ブラウンには特別な思いがある。というのは、彼が、ワタシの義父の名前を取って、「ニューランドの滝」(フランクリンリバーの途中にあります。)を名づけた人だから。

確かに、ワタシの義父が出ていたのはドキュメンタリーのほんのちょっとで、誰も気づかないだろうけど、彼の家族全員は即気がつくだろうなぁ。

ワタシが、写真とか、あのカヌートリップの時の8ミリビデオでしか見た事のない義父を、テレビ画面で見るのは何とも妙な気分だったなぁ。
その、カヌートリップの全容は、ジョン・ディーン(そのトリップの企画者)の事実に基づいた著書、「フランクリン(リバー)に挑戦する?」に乗ってる。

タスマニアの自然の美しさを愛する人には、一読の価値あり。


-自分の生死がかかわる事にはいつも注意をするに限った事は無い-

実は、ウチのダンナ様も、義父もタスマニアの水力発電委員会(っていうよりハイドロタスマニア水力発電会社です。)で働いたの。皮肉とも言えるかも知れない事に、義父はハイドロでの職場での事故で亡くなったのね。
彼はさりげなく自信を持っている感じの人で、そういう事故は自分の身には起こらないと思っていたらしい。

義父がダンナ様の人生から突然姿を消したのは、彼がまだ18か月のときだったの。
いつも妻と2人の子供の為に尽くしていた最愛のお父さんは帰ってこなかったの。
その当時3歳で、思いっきりお父さん子だった義理の姉に、なぜパパが帰ってこないのか説明するのは義母にとっては一番辛い事だったって。

悲惨な事故っていうのはよくあり得る事だけど、自分が直接関わるか、影響を受けない限り殆どの人は気にかけないよね。
でも、残された家族が背負っていく、そして乗り越えていかなければならない心の傷の深さははかりしれないよね。

関係ないかも知れないけれど、世の中にはニアミス事故を経験してもいつもそれだけで済むという若いドライバーや、冒険家や肉体労働者がいる。
無敵に感じるかもしれないけど、そうじゃない。ワタシ達は無敵じゃない。

猫だって、8つ(9つでした)の命を使い果たすよね(諺:猫は九生-だから簡単に死なない)。人の命はその限界まで自分を追い込む価値はないよ。

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